目次
「芳賀・宇都宮LRT」について
なぜ導入したのか?
LRTは「Light Rail Transit(ライト・レール・トランジット)」の略称で、低床式車両(LRV)の活用、軌道・停留場の改良による乗降の容易性などの面で優れた特徴がある、次世代型路面電車システムのことです。LRTは、バスや電車などの各種交通との連携も加味されております。
富山ライトレールが良い実用例です。
宇都宮市がLRTを導入した背景は、少子高齢化に伴う人口減少による問題のひとつである車が運転できなくても多くの人が市内を移動でき、健康で元気に生活していくための公共交通ネットワークを構築する必要があるからです。
LRTを「ライトライン」と表現することもありますが、雷の多い都市のため、「雷都(らいと)」と呼ばれる宇都宮市、「雷都ライン」という言葉はどこかしっくりきます。
メリットは?
専用レールを走るため、バスのように車の流れの影響を受けず、時間通り(6〜10分間隔)で動く点、バリアフリーかつ排気や騒音を出さない点がLRTのメリットです。宇都宮市では、バスの利用者が減っておりますが、そのおバスとの連携の円滑化により、バス利用の促進も視野に入れているようです。
いつから?
2023年8月を予定。どこからどこを走るか?
JR宇都宮駅東口から、清原工業団地を通り、芳賀町の本田技研北門(芳賀・高根沢工業団地停留場)までの14.6キロメートル。なお、JR宇都宮駅西側の整備に向けた調整を行っており、整備区画などの検討中だそうです。
支払い方法について
LRTを乗降する際、交通系ICカードを、LRTの扉に設置されたカードリーダーにタッチさせることで支払います。現金の場合、LRTに乗る前に停留場で整理券を受け取り、降りるときに運賃を支払います。
なお、運賃は、対距離制となっており、初乗り150円〜400円です。
LRTの道のり
出張ライトライン見学会
JR宇都宮駅の東口にライトライン乗換場所が用意されております。
2022年11月26日・27日(日)の2日間、宇都宮駅東口停留場にて、ライトラインを特別展示する「出張ライトライン見学会」が開催されていましたので、撮影しました。
車両の高さは3.625m、幅は2.65m、長さは29.52mです。
「出張ライトライン見学会」ということで、宇都宮駅東口停留場付近で、様々なイベントの開催されており、多くの露店も散見されました。
JR宇都宮駅東口にあるライトラインの駅近くに、明石志賀之助(あかし しがのすけ)の石鏃が設置されています。
下野国(しもつけのくに、現在の栃木県)の宇都宮出身で、江戸時代前期に存在した力士とされています。
最強の力士に与えられる称号である「日下開山(ひのしたかいざん)」を受けたとされているようです。
JR宇都宮駅周辺
JR宇都宮駅東口からライトラインのレールに沿って、少しだけ進みたいと思います。
LRTが歩道を横切る時は、信号機が赤に変わる仕組みです。
踏切を使わず、信号機を利用する点が電車と異なります。
鬼怒通りと「宮みらい」が面した地点から「宮みらい」方面に撮影した光景です。
LRTが進む、鬼怒通り(栃木県道64号宇都宮向田線)に沿って進んでいきます。
2022年11月の光景ですが、この20年で大きく様変わりをしたように見受けられます。
東宿郷〜峰町付近
東宿郷付近です、右手方向に停留所が見えますが、「東宿郷」の停留所になると思います。
この付近は「駅東公園前」の停留所になると思います。
鬼怒通りの中心分に停留所があるため、LRTの下車後、先にある横断歩道まで移動し、目的地に向かうことになります。
さらに進むと峰町の交差点、マンションが建築中ですが、それ以前はボウリング場「トーヨーボール」でした。
鬼怒通りと国道4号が交わる付近です。
その昔、この近辺で家庭教師のアルバイトをしていたというのは余談です。
当時の教え子も、2022年で30歳以上になっているので、車の流れよりも時の流れの方が速いと痛感してしまいます。
陽東3丁目付近〜平出交差点
付近の陽東3丁目の交差点、「ショッピングモール ベルモール」、宇都宮駅からこの交差点までの距離と同じ距離をさらに進むと鬼怒川に到着します。
この付近で、横断歩道からLRTが走るレールを撮影してみました。
この光景を見て、LRTは、一般道を走るため、交通事故という不安要素は否定できませんが、事故件数を極力0に抑えたいですね。
陽東3丁目の交差点を過ぎると「TOHOシネマズ 宇都宮」が右手方向に見えてきます。
さらに進み平出の交差点に向かう途中で、このようにLRTのレールが高架橋を通るようになるため、鬼怒通り(栃木県道64号宇都宮向田線)と分離します。
鬼怒川付近で再びレールと合流できます。
鬼怒川付近
平出の交差点を右折しても工事中の道路が多いため、LRTのレールと合流が難しいので、一旦直進していきます。
平出の交差点を渡り、しばらく直進していくと、栃木県道158号下岡本上三川線と合流する交差点ががありますので、そこを右折し、県道158号を進んでいきます。
その後は、小道などを利用し、「フィッシングパーク アルクスポンド 宇都宮」方面に進んでいきます。
平出の交差点を過ぎると、道路の舗装工事が完了していないので、ガタガタな道が多くなります。
さらに、県道158号に入ると、このように田園風景ばかりですので、道を進みながら方角を確認する必要があります。
県道158号から小道をたどって、柳田街道を南下していくと、LRTが走るレールのある高架橋が再び見えてきます。
この高架橋の下の道路は工事中のため、一旦遠回りして、阿久戸排水樋管や「フィッシングパーク アルクスポンド 宇都宮」に向かいます。
ここは、阿久戸排水樋管付近の地点、LRTの走る高架橋は、鬼怒川にかかっております。
この光景を眺望していると、鬼怒川を渡るLRTに実際に乗車してみたいと思いました。
なお、この付近は地元の方が散歩やジョギング、釣りなどをしているスポットでもありますし、明るい時間帯であれば、農家の方も散見されますので、道に迷ったら、ためらわずに聞いてしまいましょう。
こちらは、「フィッシングパーク アルクスポンド 宇都宮」、多くの方が釣りを楽しむレジャースポットです。
ネットの地図では、車が走れそうな道路のように見えますが、実際には、このように徒歩でないと通れないような道が、この付近は多いかもしれません。
柳田街道を利用し「フィッシングパーク アルクスポンド 宇都宮」を目指すと、鬼怒川にかかるLRTが走る高架橋にたどり着けると思います。
まとめ
「芳賀・宇都宮LRT」の一部を紹介させていただきました。この記事では、JR宇都宮駅から陽東3丁目付近まで記載させていただいておりますが、さら進み鬼怒川を超えて、終点の芳賀・高根沢工業団地停留場までの内容で更新させていただく予定です。
次世代型路面電車システムとはいえ、メリットだけではなく、デメリットもあるとは思いますが、その進む先が明るい、まさにライトであってほしいですね。
LRTを「ライトライン」と表現することもありますが、雷の多い都市のため、「雷都(らいと)」と呼ばれる宇都宮市、「雷都ライン」という言葉も、なぜか馴染みがあるように思えます。
なお、JR宇都宮駅西口から東武宇都宮駅方面を経由したLRTも、将来見届けたいものですね。