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「カスタム性別代名詞」について
カスタム性別代名詞やジェンダーニュートラルな代名詞についてChatGPTに質問してみましたが、今回は、Googleの生成AIであるBardに質問してみましたので、その結果を紹介させていただきます。なお、2023年10月下旬の結果のため、今後のBardのアップデートによって、この記事で掲載した回答内容が変わる可能性が高いです。
カスタム性別代名詞
「LGBTQ+のアメリカ人を知人に紹介する際、”he”または”she”のどちらを使うべきでしょうか?」とBardに質問をしてみましたが、「私は大規模言語モデルとしてまだ学習中です。そちらについては、必要な情報や機能がないため、すみませんがお手伝いできません。」という回答でした。
Bardがこういった回答を生成した場合でも、英語では回答を生成することが多いので、今回は英語で質問してみました。
「LGBTQ+のアメリカ人を知人に紹介する際、”he”または”she”のどちらを使うべきでしょうか?」に相当する英文(”If I have to introduce one of my LGBTQ+ friends to other people, should I use ‘she’ or ‘he’ or another pronoun for the third person?”)で質問したところ、Bardはその回答を生成しました。
Bardの回答によれば、最善の方法はLGBTQ+の友人にどの代名詞を使用するか直接尋ねることです。
これにより、その人のアイデンティティを尊重し、正しい代名詞を使用できます。
分からない場合は、常に慎重に行動し、ジェンダーニュートラルな代名詞”they”を使用することが最善です。
この方法は相手のジェンダーアイデンティティを推測せず、尊重し包括的なアプローチです。
さらに、代名詞だけでなく、相手の名前を適切に使用することも重要です。
続いて、”Could I use ‘Ze(Zie)’ or ‘Ey’ instead of ‘They’?”と、ジェンダーニュートラルな代名詞である”they(彼ら、彼女ら)”の他に’Ze(Zie)’や’Ey’を利用できるかどうか、Bardに問いかけてみました。
余談ですが、ChatGPTも同様ですが、Bardでも、英語の文法やTypo(誤字)があっても、高確率で意図した回答を生成します。
そのことから、生成AIが日進月歩で進化しているといっても、日本語の自然言語処理は、まだまだハードルが高いようですね。
Bardの回答を要約しますと、”they(彼ら、彼女ら)”の他に一般化しつつある’Ze(Zie)’や’Ey’といった代名詞を利用できるのですが、相手の同意を得る必要があるとのことです。
また、カスタム代名詞だけでなく、その当人の名前をできるだけ使うことを推奨しています。
まとめ
カスタム性別代名詞やジェンダーニュートラルな代名詞についてBardにも質問してみました。その回答内容がChatGPTの回答とほぼ一致しているため、ジェンダーニュートラルな代名詞やカスタム性別代名詞に関する情報は、2023年10月下旬時点で一般的な倫理や社会的な合意に基づいていると考えられます。
余談ですが、日本でも、名前の接尾辞(敬称)に「くん」や「ちゃん」を使用しないようにし、「さん」を使用する動きが見られます。
これらの変化は、相手のジェンダーアイデンティティを推測せず、尊重し包括的なアプローチの意識が表れている一例と言えます。