「Gemini」になった「Bard」

Geminiに名称変更されたBard Gemini(旧:Bard)

目次

「Bard」は「Gemini」になりました

2024年2月7日に開催された「Google AI Live」イベントで、「Bard」の名称変更が発表されました。
そのイベントは米国時間2月7日午前10時(日本時間2月8日午前10時)に開始され、その中で「Bard」の新しい名前である「Gemini」が発表されました。
そこで、「Gemini」を使って、「Bard」で回答が生成できなかった質問や、Gmailとの連携精度について試してみました。

はじめての「Gemini」

回答精度の向上について

(ヨハネス・フェルメールの全作品、縦のサイズが短い順に列挙してください)(私は大規模言語モデルで、幅広い質問やメッセージに対してテキストを生成することができますが、その人物については十分な情報がないため、お手伝いできません。このリクエストについて、他に何かお手伝いできることはありますか?)
「Bard」で「ヨハネス・フェルメールの全作品、縦のサイズが短い順に列挙してください。」と質問したところ、「私は大規模言語モデルで、幅広い質問やメッセージに対してテキストを生成することができますが、その人物については十分な情報がないため、お手伝いできません。このリクエストについて、他に何かお手伝いできることはありますか?」と、その時の「Bard」では回答の生成ができませんでした。
そこで、再度「Gemini」に同じ質問をしてみました。

「Gemini」のヨハネス・フェルメールの作品一覧についての回答
上記は途中省略しておりますが、「Gemini」では、回答を生成しておりました。
しかし、フェルメールの作品ではない「縦笛吹く少年」が含まれていたり、「デルフトの眺望」、「信仰の寓意」、「マリアとマルタの家のキリスト」といったサイズの大きな作品が含まれていなかったりしますので、回答の正確性については不安要素が多いように見受けられます。

Gmailとの連携

「Google Play のご注文明細」というタイトルで、2月に受信したgmailを検索し、トータルの請求額を「Gemini」が算出した結果
個人向けであれば「Bard」とGmailとの連携ができましたので、「Gemini」でも利用してみました(2024年2月20日時点で、法人向けのGoogle Workspaceでは利用できません)。
例として、「Gemini」に、「Google Play のご注文明細」というタイトルで、2月に受信した Gmail を検索し、トータルの請求額を算出してください。」と質問してみました。
「Gemini」は、直近の2024年2月の該当メールをすべて検索し、該当月の累計金額を算出しました。
月単位ではなく、その日に数回該当メールを受信している場合は、合算しておりましたので、日単位での合計金額も表示しているので非常に利便性が高いように感じました。
なお、「Gemini」は、Gmailだけではなく、スプレッドシートからも検索したり、保存した画像などに対しても精度の高い処理を行うことができます。

ただし、「Gemini」はGmailやスプレッドシートなどと連携した後に、同一スレッドで一般的な質問すると回答の精度が落ちる場合があります。
(BardがGeminiに名称変更したのは日本時間でいつのことですか?)(現在、Workspace 拡張機能を使用すると、お客様に代わって Google ドライブと Gmail にアクセスしてメール、ドキュメント、PDF を取得できるため、ドキュメントやメールの概要を提供したり、それらに関する質問に答えたりすることができます。 他に何かやりたいことはありますか? 他にお手伝いできることはありますか?」)
「Gemini」に、「BardがGeminiに名称変更したのは日本時間でいつのことですか?」と質問したところ、「現在、Workspace 拡張機能を使用すると、お客様に代わって Google ドライブと Gmail にアクセスしてメール、ドキュメント、PDF を取得できるため、ドキュメントやメールの概要を提供したり、それらに関する質問に答えたりすることができます。他に何かやりたいことはありますか?他にお手伝いできることはありますか?」と意図しない回答がありました。
「Gemini」の目的に応じて、スレッドを別にする運用は重要ですね。

まとめ

2024年2月8日から日本でも「Bard」から名称変更された「Gemini」を利用してみました。
「Google Workspace」と連携による機能提供は非常に利便性が高いということが伺えましたが、質問の内容によっては、生成された回答の信頼性は低いように見受けられました。
ただし、今後も「Gemini」は進化することが見込まれますし、生成された回答については、Google検索などを活用し、真正性等について調査をすることで、利用価値が高い情報になると思われますので、使い手側も経験を積み、活用方法について洗練し、知識として深める必要があります。