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ChatGPTにお悩み相談(その1)
2023年6月に入り、日本国内でもさらに話題性が高まっているChatGPTですが、身近な生活の悩みについて、どれだけ的確にアドバイスできるかを検証してみました。例えば、集合住宅などで生活すると、近所の騒音や折衝など、さまざまな悩みが発生しやすいですが、今回はベランダでの喫煙や無断駐車の扱いについて、ChatGPTに問い合わせてみました。
集合住宅での悩みごと
無断駐車
集合住宅では、引っ越し業者や緊急車両の駐車場所が確保されている場合があり、そのようなスペース(契約によっては共用スペース)に無断駐車している車両を目にすることも少なくないと思います。そうした場合、その住宅の管理会社の担当者と相談する以外に、他の方法があるかどうかをChatGPTに問い合わせてみました。
その質問に対し、ChatGPTは3つの提案を提示しました。
1つ目の回答は、その集合住宅の管理会社へ報告し、共用スペースの利用規約やルールに基づき、無断駐車をされた住民に注意喚起を促すことです。ただし、利用規約は主に契約書で定められている場合が多いため、契約前に契約書に具体的な解決策が記載されているかどうかを確認することが重要ですね。
2つ目は警察への相談ですが、これは私有地であるため、民事的な扱いとなり、警察への相談はできないと思われます。
3つ目は、1つ目の回答と関連していますが、管理会社へ契約違反を追求する方法です。ただし、契約書の内容次第ですね。
そこで、違法駐車をした車両とその周辺の状況を撮影し、違法駐車が行われた旨のポップを集合住宅の共通掲示板に掲示する、またはSNSなどで公に共有することで、共有(公開)した人が罪に問われる可能性があるかどうかをChatGPTに確認してみました。
ChatGPTは、弁護士ではないという前提のもと、一般的な情報を提供しました。
ChatGPTによれば、違法駐車をした車両の写真を撮影し、その情報を公に開示する行為自体が違法であるとは言い難いとしていますが、プライバシーの侵害、名誉毀損、著作権や肖像権の侵害といった3つの要素に留意しないと、プライバシー保護や名誉毀損に関する法的制限に引っかかる可能性があると示唆しています。
また、ChatGPTによると、ナンバープレートは個人情報保護法(「個人情報の保護に関する法律」)の対象となるとのことですが、いずれにせよトラブルの原因になりやすいため、賃貸契約書を確認し、管理会社に問い合わせるのが最善の方法ですね。
ベランダでの喫煙による影響
喫煙しない方にとって、タバコの煙や香りは不快なものであると感じる方が多いと思います。集合住宅などでは、隣人がベランダで喫煙し、その煙が自室に入るといったケースも少なくありません。
そこで、ChatGPTに対して、ベランダでの喫煙が近隣住民の部屋に煙や香りが侵入してしまうことに違法性はあるのかどうか確認してみました。
ChatGPTによれば、管理組合や管理会社への相談を経ても解決できない場合、地方自治体の近隣トラブル解決センターや区役所などへの相談を検討し、さらに民事訴訟を検討するといった手順が提案されました。
ChatGPTの回答に従えば、法的手段を講じる前に、円満な解決のために管理組合や近隣住民との対話を試みることが有効ですね。
違法駐車についても同様で、賃貸契約をする際には、トラブルを想定し、それらの問題に対する解決策が契約書に明記されているかどうかを確認することが重要ですね。
まとめ
集合住宅の賃貸契約をする前に、日当たりや間取りといった基本的な情報だけでなく、ペットの取り扱いや騒音、無断駐車、ベランダでの喫煙などについて、違反した場合の処置についても事前にしっかり確認することが重要だと再認識しました。自身が違反行為をした場合には同様の罰則が課されるだけでなく、他の住民にとっても同じく影響があるため、生活上のトラブルを避けるために、契約時に具体的な規定や制約を確認する必要があります。
法律の専門家に相談すると費用がかかる場合もありますが、まずはChatGPTに問い合わせて、曖昧な問題点を明確にし、解決策をある程度整理することで、時間や費用の節約ができるでしょう。
必要に応じて法律の専門家に相談することで、効率的に解決に向けたステップを進めることができるのではないでしょうか。