年の終わりの慣習となった年末詣で、除夜の鐘の響きの余韻とともに、2025年に別れを告げたいと思います。
目次
宇都宮二荒山神社で2025年の年末詣など
昨年と同様、2025年も宇都宮二荒山神社の年末詣に参拝してきました。また、JR宇都宮駅から二荒山神社へ向かう途中にある宝蔵寺で除夜の鐘をついてきましたので、その様子を中心に記事でご紹介します。
年末詣
二荒山神社
二荒山神社の鳥居は、参拝の際に必ず通る場所です。通る前には一礼をして神様に挨拶し、鳥居の中央を避けて進むようにしています。
なお、この付近では縁日の屋台の準備が進み、賑わいを見せていました。
拝殿の屋根の上には、多くのハトがとまっていました。
動物を意図的に集める行為、ましてや屋根に餌をまくような行為は神事として行われていないはずです。そのため、参拝者による餌付けなどが原因で、ハトが集まっているのかもしれません。
「おみくじ」は税込300円で、2019年当時と同じ価格のため、物価高の影響は受けていないようです。
今回は「おみくじ」は購入せず、その分をお賽銭として納めました。
さらに、10基以上の朱色の鳥居が並ぶ初辰稲荷神社(はったついなりじんじゃ)にも参拝しました。
豊穣や商業の神が祀られており、米価の高騰に歯止めがかかるよう、静かに祈願しました。
なお、この付近に多くのハトが集まっておりました。
およりの鐘(宝蔵寺)
宝蔵寺には、宇都宮氏の滅亡によって廃寺となった東勝寺にあったとされる「およりの鐘」があります。
「おより(御寝り)」とは「お休みになる」という意味で、江戸時代には夕暮れになると宇都宮城下に鳴らされていたそうです。
狭い階段を上がった先に「およりの鐘」があります。大晦日(13:00〜16:00)には、一般の方でも鐘をつくことができます。
今年一年への感謝と、来る年の無事と希望を込め、優しい気持ちで鐘をつきました。
手を合わせて一礼し、鐘を鳴らしたあと、合掌しました。
まとめ
2025年の大晦日は、神様を祀る神社と、仏様を祀る寺の両方に足を運びました。1868年の神仏分離令によって神社と寺は制度的に分離され、以降、神社における神道は「生活の中に溶け込む信仰」として、日本文化の一部を成すようになりました。そうした歴史的背景がありながらも、神社で年末詣をし、寺で鐘をつくという行為は、キリスト教徒やイスラム教徒の方々から見ると、不思議に映るかもしれません。
しかし、私たちにとって「当たり前」である行為は、決して自明なものばかりではありません。「なぜ年末詣をするのか」「なぜ除夜の鐘をつくのか」といった日本の慣習について、ときには立ち止まってその歴史をひもとき、あらためて堂々と愛でてみる――そんな向き合い方にも、ひとつの妙味があるのかもしれません。






