五大堂から近い場所の利久（りきゅう）

看板メニューと称しても過言ではないのが、こちらの「牛たん炭焼」です。仙台だけでなく、松島海岸でも名物料理として親しまれています。

厚さが1cm以上ある牛たんは噛み応え抜群で、噛むほどに旨みが増していきます。バラやロースのような即効性のある旨みとは異なる、奥行きのある味わいが楽しめます。
添えられた南蛮味噌漬が脂や旨みを引き締め、味にリズムを生み出します。さらに白菜の浅漬けが味覚をリセットし、再び“ふりだし”に戻してくれます。

松島海岸といえば牡蠣。生牡蠣や焼き牡蠣はもちろん、カキフライもまた外せない一品です。

カキフライは身の味わいよりも衣の存在感が強い料理だと日頃感じている方には、朗報です。
衣よりも、ミルキーで濃厚な旨みがあふれんばかりに口いっぱいへ広がり、牡蠣そのものの主張が際立ちます。喉を通り「ごっくん」と飲み込んだ瞬間に感じる重量感から、海の宝石と称される所以が実感できます。

10:30〜17:00の間、店頭付近では牛タンカレーパンのテイクアウト販売が行われており、行列ができるほどの人気ぶりです。

アツアツでカリカリのパンの中には、さらに熱々のカレーがぎっしりと詰まっています。
親しみやすい和風カレーはスパイシーさ控えめですが、ゴロゴロと入った牛たんはやや小ぶりながらも食べやすく、旨みが凝縮されています。
仙台や松島海岸周辺で牛たんの味わいに首をかしげた経験があっても、この牛たんカレーパンはわかりやすい美味しさに仕上がっているため、おすすめです。