朱塗りの渡月橋の先は、雄島(おしま)

雄島(松島海岸) 自然
松尾芭蕉の句「朝よさを 誰まつしまぞ 片心」を刻んだ句碑があるのが、松島海岸の雄島です。
松島海岸を観光する際には、福浦島と同様に、ぜひ散策したい観光地のひとつといえるでしょう。

目次

「雄島」について

松島海岸を歩いていると、朱塗りの橋をいくつも目にします。その朱色の橋のひとつ、渡月橋を渡った先にあるのが雄島です。
橋を越えると、空気がふっと変わったように感じられました。三方を岩窟に囲まれた崖と、わずかばかりの平地があり、そこはかつて見仏堂が建ち、奥の院と呼ばれていた場所です。
今もなお周囲は薄暗く、潮の音だけが静かに響いています。見仏上人は、この地で十二年という長い歳月をかけ、ひたすら修行に身を置いたと伝えられています。

地図はこちらです。

雄島

入口
こちらが雄島の入口ですが、遠回りをして海岸沿いから渡月橋へ向かうことも可能です。

狭い道
入口からは、岩壁に挟まれた細い道を、吸い寄せられるように進んでいきます。
切り立つ岩が両側から迫り、視界は一気に閉ざされる。その光景は、雪壁に囲まれたアルペンルートの雪の回廊を思わせ、季節こそ違えど、足を踏み入れた瞬間に別世界へ連れ込まれるような感覚を覚えました。

渡月橋
細い道を進んでいくと、やがて渡月橋が姿を現します。
あいにくの天候も相まって、その佇まいはいっそう厳かな雰囲気を帯びていました。

奥の細道
渡月橋を渡ると、「奥の細道」と記された立て札が目に入ります。さらに、「朝よさを 誰まつしまぞ 片心」を刻んだ句碑も静かに祀られていました。
この付近では、朱色の橋を背景に写真を撮る人の姿が多く見られます。観光案内の方が近くにいれば、声をかけることで撮影を手伝ってくれることもあります。

松島海岸
雄島にはいくつかの高台があり、そこから松島海岸をこのように見渡すことができます。
分厚い雲に覆われた空の下の光景は、晴天時とは異なる趣があり、ある意味では珍しい眺めかもしれません。
奥の院
渡月橋を渡り、道を左へ折れると、ほどなく短いトンネルが現れます。
そのトンネルを抜けた先が、かつて奥の院と呼ばれていた場所です。
三方を岩窟に囲まれた崖と、わずかばかりの平地が広がり、そこには見仏堂の跡が残されています。

まとめ

雄島を一通り巡る所要時間は約30分。同じ朱色の橋を有する五大堂や、植物園としても知られる福浦島と比べると、観光客はやや少ないように感じられました。
雄島にも、松島の海や砂浜を望める場所が点在しており、そうした点から見ると、静かに散策を楽しめる穴場といえるのかもしれません。
ただし、天候が悪い日には足場が悪くなり、場所によっては岩肌が滑りやすくなります。足元に気を取られるあまり、周囲の絶景や句碑などの文化財を見逃してしまいがちな点は、否定できないところです。

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